メモ

最近読んだ本

『追憶のかけら』貫井徳郎(2004.07)実業之日本社 ISBN:4408534609 『セカンド・サイト』中野順一(2003.05)文藝春秋 ISBN:4163218807 『野を馳せる風のごとく』花田一三六(1996.07)角川文庫 ISBN:4044176019 『青い繭の中でみる夢』山之内正文(2004.07…

サスペンス・ミステリ

最近、〈サスペンス・ミステリ〉と銘打たれた新刊をほとんど見かけなくなってしまった――あるいは、女性作家が書いたサスペンス・ミステリを。80年代後半から90年代前半にかけて精力的にサスペンスの新作を発表していた小池真理子、山崎洋子、青柳友子、森真…

文学賞メッタ斬り!

(↓某所からリンクされてしまったので念のため書いておきますが、まだ最後まで読んでません。お間違えなきよう) 途中まで斜め読みした印象は、そこそこは楽しく読めるものの、特に目新しい視点や情報は含まれていない本であるということ、そして小説は矢張…

チベット

河出書房新社の今月の新刊、ジャムヤン・ノルブ『シャーロック・ホームズ 失われた冒険』は〈ホームズのチベットでの大空白時代の再現を試みた〉小説だそうで、解説を読むとラドヤード・キプリング『少年キム』(晶文社)との二重パロディにもなっているとい…

期待の若手

上述の松尾清貴は27歳。彼が作品の舞台に選んだのは大正の世で、その時代の雰囲気を達者に描いていると思うが(殊に会話文)、同時に「現代の若手作家が書き上げた小説」という印象も強烈に感じさせる。『彼女は存在しない』の浦賀和宏、『さよなら妖精』の…

なんとなく書き連ねてみる

『ファウスト vol.2』はトム・ジョーンズの「コールド・スナップ」しかまだ読んでいないが、心地良く読み終えることができた。好きだな、こういう作品。但しこれを「ぼくたちの時代の海外文学」と称して良いかどうかには疑問が残る(この主人公と妹って、い…

捕物帳

現在活躍中の書き手から大家を除くと、諸田玲子、宇江佐真理、宮部みゆき、小笠原京(旗本絵師シリーズ新作切望)、松井今朝子など、ほとんど女性になってしまうところが興味深い。近藤史恵も書いているし。男性では佐伯泰英や千野隆司とか。北森鴻や岡田秀…