42.195 すべては始めから不可能だった

倉阪鬼一郎(2004.07)光文社カッパ・ノベルス ISBN:4334075711 【ミステリ(……)】

 書店でカッパ・ノベルスの新刊を購入する。

42.195 (カッパノベルス)

 倉阪鬼一郎の作品に見えないが、『42.195』はタイトルが示すように、倉阪鬼一郎初のマラソン・ミステリ(倉阪鬼一郎がマラソン!)なのだ。
 で、読んでみる。
 ……。
 誰か倉阪さんを止めてください(泣)。いったいどういう感想を書けば良いのだろうか。少なくとも、『四重奏』(講談社ノベルス)で読者を絶句させ『無言劇』(東京創元社)で読者を煙に巻いた倉阪鬼一郎らしい作品であることは確かなので*1、泣き笑いしてみたい読者は手に取ってみては如何だろうか。突っ走ってます、倉阪さん。

*1:その割には『十三の黒い椅子』(講談社)のような、普通に力作感漂うミステリも書いているところが不思議だ。